2012年のセブ親子留学から4年間、私は母子でセブに教育移住しました。

なぜ、当時2歳と7歳の子どもたちを連れて海外移住を決断したのか？たくさん理由はありますが、一番大きな理由は子どもたち自身の「生きる力」を育みたいと思ったから。

息子は生まれつき左目が見えておらず、不同視弱視という視覚障害がありました。医師から「生涯にわたって勉学などは困難でしょう」と言われ、目の前が真っ暗になるほどショックを受けたことを覚えています。弱視は眼球の問題ではなく、視覚をつかさどる脳の発達の問題です。息子の左目は遠視が強すぎて視力の発達が止まっている状態でした。

3歳児健診で視覚障害がわかってから、見える右目をアイパッチで遮蔽して、強制的に見えない左目を使わせる視力トレーニングに3年間取り組んだのですが、当初は右目を隠すと何も見えなくて大好きなお絵描きもできずひたすら泣く幼い息子の隣で私も泣いていました。

3歳からビン底メガネに視力トレーニング用のアイパッチをしていた息子は、公園でも仲間はずれにされることが多く、何度も親子で泣きました。幼稚園でメガネを折られて帰ってきたこともあります。

残酷なほど正直な、悲しい言葉もたくさん浴びました。

そんな日々の中で痛感したことがあります。単一民族・単一言語の日本では、「みんなと違う子」は排除される傾向がありますよね。

でも、そうやって「みんなと違う子」「みんなと違う親子」の側で自分自身が生きてみると、障害って別の世界の話じゃなくて、顔・体型・性格等、みんなそれぞれに個性があるのと同じことなんだと思えるようになったんです。「みんな違ってみんないい」っていう言葉の本当の意味を、私は息子から学びました。

日本の若者、10代〜30代の死因の第一位は自殺です。 大切な我が子が、もしイジメなど理不尽な問題で追い込まれたなら、何がなんでも守ってあげたいですよね。でも、現実は厳しい。赤ちゃんの頃は24時間一緒にいることができても、小学校、中学校、高校と成長していく中で、親の見えないところで起こり得る問題は増えていきます。つまり、子どもに降りかかる災難から親が何もかも守ることなんて不可能です。

じゃあ、どうしたら子どもを守れるのか？

私がたどり着いた答えは、子ども自身の「生きる力」を鍛えること。つまり「困難を乗り越える力」や「あらゆる変化に適応出来る力」を磨くことでした。ゴールのない育児と言われていますが、突き詰めれば、それが育児のゴールではないでしょうか。

そんな思いで決意したセブ教育移住がきっかけとなって、私は10年間留学事業に携わり、セブで語学学校を設立し、子どもたちの可能性を広げるための親子留学やジュニア留学プログラム「ITジュニアキャンプ」を企画・運営しておりました。

このITジュニアキャンプに参加してデザインを学び始めた息子は、まるで宝物を見つけたかのようにデザインの勉強に没頭し、子ども向けWebメディアの運営やロゴ制作など、中学生ながら新しいことに積極的に挑戦するようになり、中学2年生でグラフィックデザイナーとして起業したのです。

息子は幼少期の辛い体験から自己肯定感が低くコンプレックスが強かったのですが、ITジュニアキャンプを通して自らの新しい才能に出会い、みるみるうちに自信をつけてビジネスの世界に飛び込み、今やどんなことがあってもこの子は乗り越えていけるな！と思えるほど成長しました。

これらの経験を通して、息子は、変化の激しいこれからの時代を生き抜くために必要な思考力、判断力、コミュニケーション力、問題解決力、そして、困難に打ち勝つ精神力などの「生きる力」を養うことができたと感じています。

そして、この「生きる力」を育む効果がある教育手法が『起業家教育』にあると考えています。

海外留学はもとより様々な体験の機会が奪われてしまったコロナ禍の2021年。

「感受性と吸収力の高い今だからこそ、子どもに多様な体験をさせたい！」
「我が子にはどんな壁にぶつかっても人生を切り拓いていける力をつけてほしい！」

弊社は多くの親御様の声を受けて、小中学生のためのITジュニアキャンプを進化させた国内留学プログラム『ジュニアビジネス留学』をスタートさせました。

夏休みや冬休みにあわせて2年半で合計7回のキャンプを開催。日本でトップレベルの進学校に通う生徒さんや海外在住の小中学生、不登校のお子さんなど、多様な子どもたちが参加されています。また子どもたちの著しい成長や嬉しいご感想を続々と拝見し、今の時代に需要があるプログラムであると確信しています。

起業家教育は、これからの時代における「生きる力」を伸ばすだけでなく、子どもの自己肯定感を高め、視野を世界に広げ、グローバルに活躍する人材の育成にもつながるのです。

私は3,000人以上の留学サポートと複数の海外新規事業、我が子の中学生起業を支えてきた経験を活かして、子どもたちの力になりたいと思っています。

弊社スタッフ一同、「激動の時代を生きる子どもたちに、未来を切り拓く力を！」というミッションのもと、子どもたち一人ひとりの可能性を最大限に広げたいという思いで本事業に取り組んでいます。

『ジュニアビジネス留学』により、子どもたちの教育の選択肢を増やし、新たな時代に活躍するグローバル人材を育成してまいります！